« 2018年4月1日 - 2018年4月7日 | トップページ | 2018年4月15日 - 2018年4月21日 »

2018年4月8日 - 2018年4月14日の記事

2018年4月10日 (火)

漫画・アニメでのリアル

 漠然と判ってる事でも、人と話しているウチに整理され、本当の意味での理解に至る…と云うのは良く有る事で
 『分かる・話す・身に付く』とは最近の学習塾のCMで使われているキーワードだが、知識と云うモノは実際そう云う面が結構有る

 先週末、金曜日にバッタもんで食事をしていた時の事である
 常連仲間との話の中で、BCG跡の話題が出た
 BCG…結核の予防接種で、小児時にツベルクリン反応を取り、陰性の子に対して行う結核予防の摂取である
 私は70年生まれで、小学校時分は76~82年になるのか? な訳だが、この時には左肩に直径2~3cm程度の縁の中に9つ程の針が等間隔に配置されている判子の様な物を左肩に押し当てて傷を付け、その傷に弱った生菌を垂らして菌を体内に取り込み、抗体を作らせる…と云った作業だったと思う
 私より前の世代では、この様な形でなく、鍵爪の様な器具で結構大きく傷を付けて菌を垂らしたと云う事で、後々結構な痕が目に見えて残る人も多かった

 で、人によっては判子の摂取でも痕が残る人は居て、肩を出す仕事(芸能人など、舞台・映像に残る時に肩出しの服とか片肌・諸肌を脱ぐシーンが有る人等)でも良く見ると残ってる人は結構居る
 最近、放送が無くなった時代劇等、俳優が片肌を脱ぐシーンが結構有ったが、その時にBCG痕が見えると『江戸時代にBCGが有ったんだ…な訳無いぢゃん』とノリ突っ込みが有ったのも昔の話しである

 さて、その辺りから、その場に居た常連仲間の氏から質問が有った
 氏は映画監督を生業にされてる方だが、当然実写映画専門でアニメ等は殆ど見ない人である
 で…肩の露出が有る服を着てステージに出ているアイドルにはBCG痕は無いよねぇ…と、コレは私も『多分』で答えているが、判子型の摂取だと、痕が残ると云ってもソコまで強く残る例は稀なので、ファンデーション等で隠せるのではないか…という話になった
 次に…アニメのキャラでBCG痕が明記されてるキャラは居ないねぇ…と振られたのだが、コレは考える迄も無く、幾つかの理由は想像付く訳で
 ・ソモソモ、見栄えが良い訳で無い予防接種痕を付ける必要性を感じない
 ・秒間12コマ(通常、秒間24コマの2コマ連写で作られる)の当該キャラが映ってる全てのシーンで痕の有無をチェックするのが面倒臭い
(最近は、原画さんが最初と最後だけ指定して、途中動画のトレスはコンピュータでコマ割り作製する筈なので、チェックだけで済むと思うのだが…最近のアニメ製作現場を知らんからナンともorz)

 で、ソコで話が出たのは『アニメではリアルを追求する方向と、敢えてリアルを無視する方向に分かれる』と云う話である

 例えば、リアルを追求する面で云えば、巨大ロボット物の変遷を見れば分かり易い
 黎明期だった頃、マジンガーやゲッター等、永井豪漫画の様に『世界を守る巨大ロボットは1つで、壊したら代えは無い(ワンオフ)』だった訳だが、ガンダムで『巨大ロボットの量産』と云う考え方が始まった辺りから、ソノ辺の追求が始まった訳だ
 フルモデルチェンジの前に、部分改良や、壊された時用の予備パーツのストック等が考えられ、巨大ロボットと云えども単純に『兵器』なのだ、と認識される様になる

 コレに続き、宇宙空間での描写でも、移動には、ほぼ必ず慣性の法則が適用され、直線移動にはバーニアを吹かすが、止まる時には逆方向に同等の力でバーニアを吹かすのだ…とか、四肢を振る事で反作用での回転方向への移動を表現したりする
 パイロット同士の会話にしても、機体同士の間に真空空間が有れば、音は伝わらないので、無線は必ず使う事になり、電波障害等で正確に会話出来ない事が出て来る
 中学の頃に読んだZガンダムの小説では『御肌の触れ合い会話』だったか? 機体同士を接触させれば、機体表面を声と云う音(振動)が伝わり、電波を介さずに会話が出来る…と云う説明も有った

 しかし、最後の『御肌の触れ合い会話』に関して云えば、カナリ眉唾であるのは云うまでも無い
 確かに音と云うのは振動であり、糸電話の例も有るので、振動を伝える材質が中間に入れば離れている場所でも会話が可能になるかも知れない
 しかし、その中間物質が重金属であり、更に云えば、モーターを駆使して稼動している最中だったりすれば、雑音は増えるし結局は思い通りに話すなど出来ないのではないか…と思うのは素人の浅はかさなのだろうか
 更に云えば、コクピット内の空気から機体表面に伝播した振動(音)が他の機体表面を伝わって相手のコクピット内の空気を振動させる…と云う事が可能であれば、多数の人間が生活している宇宙ステーション内は内勤している人全員の音声が常に聞こえて来る、非常に喧しい空間になるのではないか…と、思えるしなぁ

 ナンかソノ辺になると、『怪奇大作戦』の岸田森さんの様に『ドンなに嘘臭い与太話でも、この人が云えば本当っぽく聞こえる』と云う様な話になるのかも知れないがwww

 ソレに対して、『敢えてリアルを無視する方向』の代表格は、顔等の人体の表現である
 本来、人間の顔に限りなく近づける漫画・アニメの顔と云えば、マーベルコミックを代表とするアメリカンコミックの様な顔になる
 ソレを日本では敢えて記号化・簡略化させ書き易い絵に直した上で、ソレを『可愛い』と認識させる事に成功している
 普通に考えて、日本の漫画の様に目が顔の面積の1/3も取ってたり、しばしば鼻が描かれてなかったり、鉄腕アトムの御茶ノ水博士の鼻だの、赤塚不二夫漫画に出てくる『目ン球繋がりのお巡りさん』の様に、リアルに居たら絶対に奇形者扱いされる様なキャラが『個性』として認められている訳だ

 また、日本漫画での特徴的な表現として、静寂シーンの『シーン』と云う書き文字、外国漫画でも良く有る、眠っている人を表す『zzzzZZ』等の表現が有る
 実際、物音一つしない場所に居ると、耳鳴りの様な『シーン』と云った音が聞こえる気がするが、コレを漫画に表現として取り入れたのは手塚治虫が最初だと伝え聞いている
 眠ってる人の『zzzzZZ』等の書き文字は軽く調べた所、外国からの文化…と出た(イビキが外国では『ズィーズィーズィー』と擬音される事からのオノマトペらしい)のだが、コレはある意味未確認情報として記憶しておく

 漫画には上記の通り、ある意味『御約束』と呼ばれる表現が有る
 飛んできた石やボールが頭等に当った場合、『星が飛ぶ』と良く云うが、コレも漫画で当った後に跳ね返った石等と併せて、当ったと思われる箇所から星マークが飛んだ様な書き方が漫画でされる事から来ている訳だし…実際、頭や目に近い箇所に何かが飛んできて当った時に、目がチカチカする現象は有るが、第三者に火花が見える事は先ず無い訳で…
 しかし、漫画では、ソレが『何かが当った表現である』と別に説明を受けなくとも、ほぼ万人が理解する訳だ
(まぁ、日本漫画に触れてない人…外国人だけでなく、日本人でも漫画に一切触れてない人には通じない表現なのかも知れないが…少なくとも漫画を普通に読む事が有る人なら、今更説明を受けなくとも、そう理解する『御約束』である)

 描く方もそう云う『御約束』が有れば描き易いし、読む方もそう描かれていれば一々説明を読む必要が無く理解出来る、作者と読者が同じ常識で動く事で機能する『記号化』な訳だが、そう云う文化が日本の漫画には有る

 冒頭の質問に戻る訳だが、質問をした人は実写映画の監督業な訳だが、バッタもんの常連をしている以上、仮面ライダーは知っている(ってか、佐々木氏出演の映画も撮っている人だし)訳だが、仮面ライダー一つ取っても、突っ込もうと思えば突っ込みドコロ満載のドラマだった訳だ
 改造された人が変身してライダーになる訳だが、どんな服を着ていても同じスーツに変身出来、変身を解けば必ず元の服装に戻る
 ソンな事は云われなくとも判っているが、敢えてソレは無視して話を楽しむのが、日本の娯楽を楽しむ姿勢である
 …まぁタマにはソレをネタにして冗談の一つも云う事は有るのだが
(佐々木氏は偶に店で話すネタとして、一文字隼人がバイクから降りて喫茶店に入って直ぐ電話に出る…と云うシーンが有るが、1カットで撮っているシーンなので、ヘルメットを取らずに受話器を取って話をしている…裏話だが、当時、売れっ子だった佐々木氏は一文字隼人の髪型にカツラを使っていた為、ヘルメットを取れない『大人の事情』が有ったのだが、『改造人間で耳が良かったんだ』と云い切って突っ込みをかわす…と云うwww)
 …と云った説明である程度納得して貰ったのだが、何処にリアルを求めるか、何処のリアルを無視するか…が今は難しくなっているのかも知れない

 バッタもんでの何気ない居酒屋話であるが、改めて文字にする事で整理出来る(整理されてないか?)事は有るのだなぁ…と云う話である

 次回は3月終了アニメのインプレになるかな…結局、30本を切ってるから、1週間で書けると思う
 無理ならナニか別のモノを捻り出すしかないがwww
 ソレまで皆様、御多幸を^^

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2018年4月1日 - 2018年4月7日 | トップページ | 2018年4月15日 - 2018年4月21日 »