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2012年7月 5日 (木)

『愚者のエンドロール』感想その2

 と、云う訳で1週置いて11話放映(東京圏では水曜夜にMXで放映)後の感想となる
 かなりの長文になるが、耐えてくれると嬉しい

 実を云うと誘惑に負けて原作の10話・11話部分を流し読みして、ネタバレサイトもチェックしてしまったので、先週時点で書く事が卑怯に感じられて黙っていた
 さて、先々週に私が出した命題として『折木弟と同じ推理材料が視聴者にも与えられていたか』と云う点は8話時点での映像で材料の全ては与えられて居なかったが、9話のスタッフ3人との面談で材料は揃った…と云うのが正解かな
 ただし、コレは視聴者が折木弟と一緒に材料を手に入れているので、正道を行っていると云って良いと思う
 で、次の命題『ミステリと云うモノを此処まで判っていない人間をミステリスタッフとして登場させた真意』だが、何処かで感想ブログを見たが、ミステリマニアに対するアンチテーゼ的な意味では無いかと書かれていた
 つまり、私が書いた様に『ミステリ=刑事ドラマ』と誤解した者、『机上の空論ぶっ立てて現実不可能なトリックで悦に入る』ミステリマニア、『ミステリ=残虐モノ』と誤解した者を推理系ブレインストーミングの面子に入れる事で、ミステリマニアを皮肉っている…という考え方だ
 まぁソレもソレで有りだが、チト皮肉が過ぎてる…ってか嫌味に見えるのが今回の難点かな

 さて、推理に移る
 解答が2点ほどあるが、折木弟の出した回答と本来の脚本を別々に考えたい

 先ず、折木弟案
 既に古典部の3人が別々に異を唱えている
 伊原が『ザイルの用途が無い』
 福部が『脚本家が参考にしたドイルの時代には叙述トリックは存在していない』
 千反田から『親友の江波にもトリックを秘密にせざるを得なかった理由が見えない』
 併せて云うと福部の意見に近いが、入須は『脚本家は10戒・20則・9命題を勉強した』と云うが、10戒の1.に記述者が犯人であると云った様な『読者が疑う事の出来ない人物が犯人であってはならない』と記述があるし、20則の2.に『作中の人物が仕掛けるトリック以外に、作者が読者をペテンにかけるような記述をしてはいけない。』とある
 コレは明確に叙述トリックを否定している訳だ
 折木はこの10戒・20則を福部から『推理小説の概念的な規則』である旨の説明しか受けていないので知る由ももなかったと思うが、そもそもノックス自身、ドイルと同時代の人間で叙述トリックの無い時代の人間だし、ダインはクリスティが『アクロイド殺し』に於いて叙述トリックを使い一躍有名作家になった際、反対派の最右翼だった訳だが
 序に云えば、折弟案の根拠の一つに「カメラワークの稚拙さ」があるが、そもそもこの映像のコンテ切ったのって誰だ?
 脚本にはト書きと台詞のみ記載だった気がする…では、その脚本に基づいてコンテ(カメラワーク等の大雑把な案を走り書きしたモノ)は作られたのか、現場で簡単に決めて撮影したのか…と云う所も気になる
 コンテを切ったのが脚本家自身ならソレは推理の根拠として正しい、が、現場の思い付きならば、ロケ班が素人丸出し(まぁ実際学芸会なので素人なのだが)なだけで推理の根拠としては乏しい
 ただ、古典部の3人が指摘した様に、現代の推理小説なら叙述トリックも定番的な手法として用いられている所も有るので映画としてはコレで成功だったのだと思う
 先々週の本文で、私は「折木弟の推理方法は、基本『真実を突きとめる』では無く『好奇心の鬼と化した千反田を納得させる理屈を考える』だったので、有る意味『他者が納得できる結末を考える』役には最適かと」と書いている
 折木姉はこの事を見抜いており、入須に折木弟を宛がったのではないか、とも推察できるが

 次に脚本家の元ネタ案
 同じく20則の7.に『事件に死体は必要である』旨記載があり、殺人の無いミステリは論外と云い放っている
 しかし、やはり先々週の本文で『ドイルのホームズシリーズでは圧倒的に人が死ぬ話が少ない。』とも書いている
 …ネタバレを全く見てない割に結構良い所突いてるぢゃ無いか、先々週の私www
 まぁラストの折木弟と千反田の会話にある通り動機がハッキリ出来ない事の不満はあるが…
 やはり、脚本家の書いた本来のネタでは『ザイル』も『血糊の少なさ』も辿り着く為の必要な条件だった訳だ
 併せて云えば、先々週の本文で『被害者の死因が明言されていない』事も突っ込んでいるが、ソレも判断材料の一つだったのだろう…そりゃ死んでない脚本だったのだから、死因なぞ判る筈もないwww
 蛇足だが、もう一度8話の映像で『密室に至る前の楽屋で窓が開きっ放しになっていたか』を確認して置きたい
 コレが無ければ脚本家の元ネタ案も実現不可能になるのだから
 しかし、この脚本家、クラスから『漫画を描いていたから、映画の脚本も可能だろう』と押し付けられたとの事
 ジャンルをミステリとしたのは脚本家決定の前後どちらだったのかも何処かで言及していたかも知れないが、どちらにしても、誰かこの脚本家を推薦・支持した連中は『この人物の描いた漫画を読んだ事が有るのか?』と云う事も気になる
 結局書いたのは死人の出ないミステリ…しかも、視聴者にはネタバラシするとしても、劇中では犯人を出さない積りだったのではないか?
 甘々なラブストーリやらスラップスティック専門の人間にミステリを書けと命じる事がどんなに理不尽で不可能に近いかと云う事を知らないのだろう…
 まぁねぇ…死人が出ないミステリ…ソレだけで映像としてのハードルは高い(ホームズで死人が多くないと云ったが、文章のイメージと映像のインパクトは、やはり大きく違う)上に制作する面子はビデオカメラが精々で8mmフィルムも使った事は無さそうな連中…成功する筈が無い
 事件発生の経緯、被害者が加害者を許した理由…この辺りは絶対説明しないと納得できないとして、コレが中心の題材になったら、やはりミステリではなくなると思うのだが…
 そ~云へば、上記10戒・20則・9命題のドレにも『公平たれ、視聴者には探偵役と同じ推理材料を提供しろ』と謳っているが、ザイルって『8話の映像の中に映っていた』か?
 リュックの中に忍ばせてました…廃村にサバイバル旅行に行くんだから持ってても可笑しくないよね…では済まされない
 本来は何処かで少なくとも犯人役はザイルを持っている事を明示していなければ出題編自体イカサマになる
 以上の根拠から『脚本家は10戒・20則・9命題を勉強した』と云う入須の証言…コレも嘘だったのではないか、と想像する
 結局、脚本家はミステリを全く知らない状況でソレを求められ、取り敢えず世界的に有名なドイルのホームズシリーズを読む事でミステリを独学したのではないか? と
 だから、死者の出ないミステリも評価はされると勘違いして作った…と云う事も想像出来る

 さて、最後に話全体についてだが
 事件の推理と偽ってシナリヲコンテストに古典部を引き込んだ手腕、折木弟をその気にさせた話術等、確かに入須の才能も超高校生級だと思う
 しかし、最後に折木弟は『自分がペテンに掛けられた』事に気付いて仕舞うし、折木姉には更にその裏にあった『ソモソモの脚本が詰まらないから、ナンとか万人を納得させた形で脚本の変更をする必要があった』事を見破られる事になった訳で、ツメの甘さが露見した訳だが
(折木姉とのチャットは原作に有ったが、入須の真意についての下りは原作に有ったかな…流し読みだったので気付かなかったが)
 そう云う意味でも折木弟は折木姉に『どの分野でも勝てる気がしない』と云わせしめる原因なのだろうか
 さて、入須がどの時点でこの話を知ったのか…古典部には出題編の映像が出来た後と説明していたが、本当は違うだろう…にも関わって来るが、女帝と呼ばれる程シンパの居る存在なら、もう少し手は打てたと思われるのだが…

 全部見終わって逆算してみると、私の推理(想像)では入須は全て最初から関わっていたのではないか…もっと云えば、脚本(脚本家の当初案)が出来てから先の事象に付いて、全部入須の犯行だったのではないか、と思う
 先日、この事に付いて実兄と話して考えの整理が出来始め、その後考察を深めてみたのだが、どうにもこの結論が正しい様に思える
 と、云うのも最後のチャットで入須が折木姉に『自分はこのプロジェクトを失敗させる訳にはいかなかった』と本心を述べている
 コレは半ば誘導に近い質問だったが、折木姉の『今回の一件は詰まらない脚本を誰も傷付けずに変更する必要が有ったから、やらかした事だったのでは?』と云う旨の質問に対しての答えだ
 これは暗に肯定している訳で…詰まり、入須は『脚本を詰まらないと判断した』のだ
 そして、誰も脚本の全貌を知らない…2-Fでも入須と脚本家本人のみしか知らない様子だ
(江波が知ってればソモソモ解決なのだが、そうさせない様に入須が云い包めた可能性も高いと思う…コレは後述)
 さて、先ず入須が中心となって映画作成のプロジェクトがスタートする
 最初に必要なモノは脚本な訳だが、脚本家が上げて来た当初案を確認して『コレは映像化したら詰まらん作品になる』事を確信した
 脚本の変更を依頼する事も考えられるが、脚本家に制作依頼をした時に『クラス全員から集めた意見(オーディエンス:凶器はナニ? と死人は何人? と云った投票結果)は提出するが、最終決定は脚本家に一任』と云う条件だったのだろう
 コレは古典部が入手した投票結果にも記載されている
 ソコで、『不自然無く脚本を変更する』方法を模索した結果が、今回の一件である
 先ず、完成脚本の出題編部分のみを『完成途中』として2-Fに配付する…そしてロケ当日には脚本家が同行出来ない日を選ぶ
 脚本には現場確認のシーンに『腕を切られた被害者が血を流して倒れている、意識が無い』とでも書けば、オーディエンスの結果、死者ゼロと云う票は無効票扱いとなっている事から、キャスト・スタッフ共に『コレが(殺人)事件の現場シーンだ』と判断するだろう
 当然、被害者役も死体を演じるし、他の連中も被害者が死んだとして撮影を終える
 『気弱で責任感の強い』脚本家は今更変更は効かずにどうして良いか悩むが、入須が詫びを入れながら挽回はきっとするが解決編は脚本家の当初案とは違うモノになる事の了承を得る(8話冒頭)
 脚本家の親友『江波』にも真相をボカして伝え(キャスト・スタッフの暴走と説明した場合、今後の協力を得辛くなる事が考えられるので、飽くまで『脚本家とその他制作側の意思疎通をシクジった』とでもす)れば、脚本家の性格を知っている江波は挽回の協力をするだろう
 そして『倒れた脚本家の考えていた解決編を探す』と称してシナリヲコンテストを開催する
 以降は8話~11話で進んだ通りである

 こう考える根拠は「2-Fが入須抜きで起こした企画」では、「失敗する訳にはいかない立場」と認識する根拠が何処にも無いことが先ず挙げられる
 確かに「女帝のクラスの出し物がコンなに詰まらんものだったのか?」と認識されるのが屈辱…と云う事は有るかも知れんが、それならクラスとは別に有志(人脈は広い事を福部も云っているし)で『女帝の企画』を出せば済む話だ…この企画で成功する必要が有ったと考えた方が自然だ
 入須名で別企画を打ち出せば2-Fの面子と入須に禍根が出来るかも知れんが『ソモソモ入須と云う能力・人脈共に問題無いリーダーが居るにも拘らず、ソレ抜きで企画を立てた2-F面子』に非が有る訳だから、入須へのダメージは少ない筈だ
 また、上記の通り、脚本がつまらないと判断した=入須は脚本の概要を全て知っていたと云うのも根拠の一つだ

 話は変わって、折木弟が入須を問い詰めるシーンで『煽り文句は嘘か』→『本心では無い。コレを嘘と考えるかは自由だ』→『ソレを聞いて安心した』と云ったやり取りがある
 詰まり、入須は『嘘だ』とは云っていない。『本心は別にあったが、別に嘘を付いた積りも無い』と云う風に意訳出来る
 このやり取りでどの部分を理解して折木弟は『安心した』のか…想像すると結構興味深いモノが有る
 会話の流れから、折木弟には才能が有ると云った事は本当だ、が、その才能を今回は手駒に使う為に煽った(こっちが本心)…と云う風に解釈して「才能の有無の部分には嘘は無かった」と安心した…と云う流れで良いのだろうか

 しかし、やはり折木弟の才能は探偵では無く、推理作家なのではないか…と、思わなくもない
 色々有る可能性の中から実現不可能な案を削って行き、最後に残ったモノ真実だ…とは誰の台詞だったか、先々週の話の中でHowdunitを唱えた場合、真実に辿り着く方法がコレなのは間違いあるまい
 折木弟のやっている事もある意味パズルゲーム的な所があるので、結果的に辿っているのはこの道だとも云えると思う

 さて、次回の更新は…7月期スタートアニメ雑感かな
 取り敢えず適当にスタートしたモノを見てから、継続視聴の作品を選んで…だな
 でないと、マジ死ぬからwww
 では、それまで皆様、御多幸を^^

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コメント

 アニメ、濫作しすぎ。俺はかなり前から新作を一々追ってない。1クールで終わってしまう作品じゃ飯のタネにもならねーし。「エヴァ」は第一話を見たその日のうちに企画書作って何社かに郵送したら一社、というか一人、喰いついてきた。で、テレビ版最終回の頃には殆ど原稿が出来ていたりしたのだが……、で、云いたいのは、当時もそれだけのアニメは殆ど無かったけれど、今のアニメはもっと非道いという事。まあ、「エヴァ」の第一話で「これは売れる」と直感させたのは一種とんでもない物ではあるけれど、昔のアニメって本来4クール(1年)が基本で、最初の三話か、せいぜい四話でちゃんと心を掴んでいたよね。外国から入手した、日本では既に見る事が困難な作品を改めて見ても、そう再確認するし。
 ただ、テレビで放送すると一時間もたたないうちに各国語の字幕が付いてネットに流される(主に米軍基地から。米軍基地の治外法権を何とかせんといかんよなー)という現状からは、今後のアニメは「映画」と「OVA」がメインになっていくんじゃないかと。
 それとて、二ヶ月もすれば、オリジナル日本語と現地語吹き替えと字幕、更に特典映像やオーディオコメンタリーまで、時には丁シャツやフィギュア迄、全部ついてて、高い筈の北米版やフランス版、ドイツ版ですら諸経費込みで日本版の半額ぐらいでDVDが入手できるという、一種の「公式海賊版」が出るという状況ではねえ……。諸経費が廉く、それだけDVDも廉く出せる国の人間と組んで、最初から本当は日本への逆輸出を計画して正規版DVDをリリースするという商売、考えちゃうもんなあ。ただ、今の日本アニメは「萌え」とか「艶気」にかなり頼っているので、そういう事にも寛容な国でないと難しい。安全牌は台湾だけど、リスクコントロールできれば中国かタイがもっと廉いよなーとか、結構本気で考えてしまう今の「アニメの安売り」は良くないね。麻生はそれを正常化させようとしていたのにマスゴミの衆愚操作で政権が持たなかったのは、かなり残念。どこでもスラスラ喋れる度胸と、高い日本語能力を持っている夢枕獏さんだって、結構、云い間違いとか普通にしているのに、漢字の読みをトチったぐらいで叩かれては……

投稿: XAPU | 2012年7月 6日 (金) 17時30分

Shot>辺境伯
 コメント感謝…と、云いたい所ですが

 貴方のコメントですが、本文の何処に対するコメントなんでしょう?
 前回の本文に対してなら、私も周囲から突っ込まれてますし、自分でもある程度自覚してますが『見るアニメの本数大杉』と云う事から、まぁ濫造と云えなくも無い今のアニメ業界に関する事へのコメントとして有りですが、今回は私が見た特定のアニメに対する感想と推考ですよ?
 冒頭で最近のアニメは一切見てない旨仰られてますので、当然この作品も見てないですよね?

 云ってる事の主旨は判らんでも無いですが、ソレは此処でコメントとして云うべき事では有りません
 御自分でブログを開設して発するか、mixiの日記(システム上、過去の日記とか見辛くなったので、最近は友人のmixi日記も満足に読んでませんが)で書くかにして戴けませんか?

Shot>その他、見て戴けている方
 取り敢えず、この記事へのコメントは本文の主旨に合った形でのモノでしたら大歓迎です
 この様な推理も成り立つ…とか、入須はソコまで腹黒くない…とかwww
 コメントは随時募集しておりますので、よしなに^^

投稿: 毘沙門天松茸 | 2012年7月 9日 (月) 09時36分

 おっと失敬、コメの付け間違い。

 ただ、いつもいつも新作を多数追うのは大変そうだなあと感心するやら何やらでありますよ。

投稿: XAPU | 2012年7月10日 (火) 22時58分

Shot>辺境伯
 コメント感謝

 確かに毎期何をどのタイミングで見るか…とか計算しながら30本/週以上のペースで見るのは、有る意味命削ってる状態です
 まぁそれで明日への活力源としてる面もあるので、HP削ってMP補充してる感じですかね

 来週にでも今期アニメの新作レビューとか入れたいと思います

投稿: 毘沙門天松茸 | 2012年7月11日 (水) 09時23分

やっと8~11話見ました。
今まで見てなかったのは6月に入ってからずっと肉体系労働の比率が高くて、体力と気力の消耗が激しすぎたからです。
そういえば昔Vガンダムの放送が始まったときに、1話を見て、これを毎週1話ずつ見ても話についていけない気がした私は以後最終輪までただ録画を続け、2日かけて一気に見ました。おかげで話が理解しやすかったです。あまり面白くなかったのが残念ですが。

さて、ミステリというとホームズは一応全部読んだけど後はいろんなところをつまみ食いした程度の私ですが、折木と同じく謎解きに必須なのは閃きと運で、ミステリの楽しみは謎解き部分の爽快感で世界そのものが作り物である以上些末な部分は捨ててよしと考える、のでこういう「読者への挑戦」をまじめに考えるのは最初からあきらめていました・・・。
とは言え、十分面白い話だったと思います。最終的にすべてに落ちがつき、気の聞いた話にもなっている。

女帝の「このプロジェクトを失敗させるわけには行かない立場」と言うのは、単に彼女の性格から生じた自負心なんじゃないかと思っていました。私の高校時代にもベクトルは少し違うけどそんな感じの人がいましたから。
あと、折木が問い詰めたシーンはやはり「嘘だった」の婉曲な表現に対して「やはりそうでしたか。でも見破りましたからね」と言いたかったんじゃないかと思ったんですが、単純すぎましたかね。

ホームズシリーズに死人が少ないのは本当ですが、それはほとんどが短編で殺人の描写を入れる尺がなかったんじゃないかと思うんですが。長編はすべて死人出てますし。
そもそも探偵ものという「ジャンル」が作られたのはホームズ以降なんだから、そこにミステリの定石を当てはめるのが無理な話では?そんなわけで人が死なないミステリもぜんぜんOKと思います。


少々話がそれますが、ミステリといえば小峰元を思い出さずに入られません。高校のとき「アルキメデスは手を汚さない」を読んだときの衝撃は今でも忘れられません。勧善懲悪な話ばかり読んでいた私には、高校生ならこんな考えや行動もありえるんだと、人生観が変わったような気すらしました。
あと、様式美としては横溝正史も好きでしたね。孫(?)は嫌いだけど。あと、栗本薫は「ぼくらの時代」以外はクズ。

そもそも「氷菓」が何のアニメ化すら確認すらせずに適当に見始めたら面白かったんでとてもラッキーだと思いました。残りの話も楽しみです。

投稿: あひる | 2012年7月11日 (水) 17時50分

Shot>あひる提督
 コメント感謝

 一気視聴お疲れ様です
 私はフォローしている作品が多いので、溜めると逆に見る気が起きなくなりますので、見れる時に見れる物を見ますwww
 まぁ35本/週とか確かに尋常では無いんですけどね

 ダウンロードは刑法上も違法となりますが、Net上で見るだけでも刑法に引っ掛かりましたっけ?
 まぁ今迄も親告罪では有ったけど違法には違いなかった訳ですが

 兎に角、Netでフォロー出来る物も含めてかなりの数見てますからねぇwww

 さて、本題
 ホームズは短編のみ全部読みました…かなり昔(中学生頃…既に30年弱前)なので結構忘れてますが…長編はバスヴィカル家の犬をさわりだけ読んで挫折しましたが…当時は小説読むの得意ぢゃ無かったんですよ
 成人後に三国志演義を一気読みとか当時は考えられなかっただろぉなぁ…人の趣向って変わりますねww

 本文に有る「完全にありえないことを取り除けば、残ったものは、いかにありそうにないことでも、事実に間違いないということです」と云うのはホームズの台詞だった様ですね
 閃きと運…まぁ神でも無い限り『全ての可能性を検証』と云う事が不可能ですから、見落としている可能性が真実の場合も有りますし、コレが運なんでしょうけどねwww

 作りモノであるが故に第三者が理解出来る理屈でなければならない…と云うのが私の推理小説観です
 本文にリンクしてある10戒20則9命題ですが、それらは全て偶然という要素が入ってはならない旨書いてます
 ただ、本当に偶然の無い世界は無いですから、この時点で現実では理解出来なくとも小説の中ならば全て必然で説明付けられることが推理小説なんだと思います
 まぁ…偶然密室になっただけ、とか事後の偶然が読者のミスリードを呼ぶ小説も最近は少なくないですがwww

 高校生(未成熟な子供)故のプライドと自負ですか…そう云う解釈も有るんでしょうね
 で、折木弟が納得したのは「やはり自分は特別なんかでは無い、普通の高校生だ」と云う事に対して…と云う解釈も有りです

 先日Ustreamで放映した11.5話(コミックス版第3巻限定版にDVDで頒布される様です)では入須に騙されてその気になったが、全て『掌の上のダンス』だった事に気付いて凹んでる折木弟を折木姉と古典部面子が慰める話でありました
 この事から、やっぱこの件の後は折木弟は傷付いた…って解釈で良いと思います

 まぁ新聞の連載小説と云う紙面枠の中での事件解決ですから、殺人事件を扱うほど細かな描写が出来なかった、と云うのは事実だと思います
 私はシャーロキアンでは無いので『小説の描写をすべて真実と仮定して、矛盾点の合理的説明を』とは考えませんがwww

 小峰元は読んでないですね…横溝も映像化作品は結構見てますが小説は獄門島くらいかな…
 タイトルも見ずにランダムで抜いた本を読んだら、特定の人物だけフルネームで呼んでいる…「金田 一(かねだ はじめ)」さん、と…と思って読み進めたら「金田一(きんだいち)」さんだった、とwww
 で、頭から読み返した本です
 孫の方は第1期だけ追いかけましたが、そもそも、金田一耕介にあの位の孫が居る筈がない…コレもシャーロキアンと同じ論法になりますが金田一耕介の歩んだ年報に子を作る余裕と相手女性が有った年と金田一少年の年齢が絶対に噛みあわないのは事実ですし
 栗本薫も読んでないですねぇ…グインサーガは結局完結しませんでしたが

投稿: 毘沙門天松茸 | 2012年7月12日 (木) 10時21分

コメントありがとうございます。
調子に乗ったのでもう少し書かせてください。
ところでチタンダエルは私もウザイと思います。現実にいたら・・・恐ろしいなあ。

実世界ですらフロギストン説が信じられていた頃があったように、ましてや仮想世界の小説に誤謬が入り込むのは仕方ないと思います。故に私はミステリに厳密な整合性ばかり求めるのは無意味で、それより素直に「ああ、そうだったか」と感心できればそれは良作だろう、というのが私のミステリ観です。そもそもホームズからして、他ならぬシャーロキアンの多くの研究で、彼の推理の少なからぬ数の誤謬が指摘されています。十戒云々も、気持ちはわかりますがあまり原理主義に走ると、かつて「ガンダムはSFじゃないからつまらん」と大言した高千穂遥みたいでトホホです。「大切なのは作品を批評することではなく、自分が楽しむことでしょう?それじゃ面白いと思える作品がなくなってしまうよ」と言いたいです。
だから人が死なないミステリも叙述トリックも全然OKだと思います。

ただ、松茸氏も指摘していましたが、コンテをすっ飛ばして画像が脚本家の意思を忠実に表現しているとするのはちょっと解せません。脚本とコンテは別々の才を必要とするものですから。でなきゃ作家はすべからく名映画監督になれますよね。
あと、「自分が知らないところで企画された」というのはうそで、松茸氏の推理通り最初から女帝が噛んでいたと思います。8話冒頭の(チャットではなく)携帯のメールが脚本家とのものであろうと考えられるのが傍証です。だからこそ「失敗させられなかった」のでしょう。
ところで実は私が折木案を聞いて最初に思ったことですが、今見ている場面を撮っているカメラマンが犯人というのは以前TVのバラエティ番組の推理ドラマで見たことがありますよ。

最後に隣の話題へのコメントではありますが・・・ヨナ君の愛銃(というか憎んでいますが)がFNCというのは、いろいろ妄想が働きますね(笑)。
でわでわ。

投稿: あひる | 2012年7月12日 (木) 22時28分

Shot>あひる提督
 またまたコメント感謝

 千反田・福部・伊原…古典部の面子は其々が別の方向で残念な面子に思えます
 多分、私ならあの面子の中で気分良く過ごせる事は無いかな…と想像しますが

 まぁ解決に際して多くの第三者が理解・納得出来る解明であれば、ソレで良いとは私も思います
 ただ、ソレを後から返して「この場合は?」と検証し直すのも楽しみ方の一つと思いますが
 結局、話の中では登場人物がソレを理解して、犯人がソレを真実と認めた時点で、別の可能性が有ったとしてもソレは真実ではない…と云う事で良いと思いますが

 推理小説観がどうあっても、読者は楽しくそれを読むと云う事が大事なのは確かに真理です
 良く出来たトリック、複雑な人間模様、奇想天外な犯人…でも、小説として「読んでて面白くない」ではやはり推理小説としては未熟なのだと思います
(まぁ上記が全部揃ってた場合、ソレでも面白くない推理小説って…って気もしますがwww)

 高校の学芸会映画とは云え、画面構図も考えずにいきなり本番撮影とか、本来はあり得ない気もするんですが、コレも上記のとおり「登場人物がソレで納得してるから、読者が矛盾に気付いても…」に近い話になる気もします
 で、ソコを付いて論議するのが私の「推理小説の楽しみ方の一つ」な訳でwww
 結構自己矛盾してる気もしますが…

 だから、正しくは狭義の推理ドラマではなくなったんでしょう、この作品は
 何せ、登場人物の誰もが事件に対して推理していないんですから(で、折木弟曰く「そんなこと、どうでも良いでしょ?」な訳で)
 視聴者に謎を提示して推理させると云う意味で広義の推理ドラマだと思いますが、登場人物が謎を解明して行く過程をドラマ化する狭義の推理ドラマにはならなかった…と

 ちなみに、ヨナ君の愛銃はFNCだったんですね…私も銃器には最近詳しくないモノで…
(高卒当時はサバゲーとかやってたので、若干は判ったんですが)
 で、FNC…ふんこちゃんですかwww

投稿: 毘沙門天松茸 | 2012年7月13日 (金) 11時06分

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